タッチとは?|時代を超えて読まれ続ける理由
『タッチ』は、あだち充による野球漫画で、1981年から1986年まで「週刊少年サンデー」で連載された作品だ。
双子の兄弟・上杉達也と和也、そして幼なじみの浅倉南を中心に描かれる物語は、連載終了から何十年も経った今なお、多くの読者に読み継がれている。
野球漫画でありながら、スポーツ一辺倒ではない。
恋愛、家族、喪失、成長といった青春の要素が、静かに、しかし確実に積み重ねられていく。
それが『タッチ』が「国民的漫画」と呼ばれる最大の理由だろう。
あらすじ|双子と幼なじみが歩む青春
物語の軸になるのは、上杉達也と和也の双子、そして浅倉南の三人だ。
努力家で才能に恵まれた弟・和也と、飄々として掴みどころのない兄・達也。
対照的な二人の間にある、言葉にされない感情が物語を静かに動かしていく。
高校野球という舞台はあるものの、『タッチ』が描くのは勝利への執念ではない。
夢に向かう途中で訪れる喪失や、そこから立ち上がるまでの時間が、丁寧に描かれている。
タッチの魅力①:派手な演出をしない勇気
『タッチ』には、劇的な展開や過剰なセリフはほとんど登場しない。
むしろ、重要な場面ほど淡々と描かれる。
だからこそ、読者は登場人物の感情を自分なりに受け取ることができる。
説明されすぎない余白が、この作品を特別なものにしている。
タッチの魅力②:南というヒロインの存在
浅倉南は、漫画史に残るヒロインの一人だ。
前に出すぎず、しかし物語の中心に確かに存在している。
誰かを強く引っ張るわけでも、感情を爆発させるわけでもない。
それでも、彼女の存在が三人の関係を微妙に、しかし確実に変えていく。
この距離感こそが、あだち充作品らしさだ。
なぜ今も色褪せないのか
『タッチ』は、特定の時代背景に強く依存していない。
スマートフォンもSNSもない時代の物語でありながら、感情の描写は普遍的だ。
読む年齢によって、共感する人物が変わるのもこの作品の特徴だろう。
学生時代、社会人、そして大人になってから。
そのたびに、違う視点で読み返すことができる。
H2・クロスゲームへと続く系譜
『タッチ』で描かれたテーマは、その後の『H2』や『クロスゲーム』へと受け継がれていく。
勝敗よりも感情、派手さよりも余韻。
もし『タッチ』を読んで心に残るものがあったなら、
『H2』や『クロスゲーム』も、きっと響くはずだ。
まとめ|すべてのあだち充作品はここから始まった
『タッチ』は、ただの野球漫画ではない。
青春という時間の、不完全さや儚さをそのまま閉じ込めた作品だ。
多くの人にとって、人生で最初に出会った「あだち充作品」であり、
そして何度でも読み返したくなる原点でもある。
今あらためて読むからこそ、その価値がよりはっきりと見えてくる。
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